名もなき日々の備忘

日常の中で感じたこと、書評、資格、趣味、ぼやき等

書評「発達障害の人が見ている世界」

月に一度は更新しなくてはという義務感と同時に、何かを文章として書き出したいと言う願望に突き動かされた私の重い指により、この日記のようなブログは約1ヶ月半ぶりに更新されることになる。(勉強続きで背中の痛みを生じ、床に横たわりながら)

今回は読書感想・書評として「発達障害の人が見ている世界 著 岩瀬利郎」に書いてみよう。

この本を書店で手に取ったのは昨年の9月か10月くらいだろうか。自分は発達障害傾向があるのでは?と昔から感じていたこともあり、書店で立ち読みすると読み入ってしまった。

特に注意欠陥・多動衝動、こだわりの強さ等よく知られた特性以外にも、発達障害の人には傷つきやすさ、自信のなさも共通して多く見られることを著者自身の経験から見出しており、今まで読んだ発達障害(主にadhd)関係の書籍にはない、私自身のことについて新たな気付きにも繋がる視点であった。

結局のところ、グレーゾーンの人や、自分ももしかして?と思っている人を救うものは診断による確定ではなく、脳の特性によって生じる考え方・行動がある程度パターン付けされていることを知り、自分に共通する部分を学ぶこと通じて自己への理解を深めることに尽きるのだと思う。それは発達障害であっても正常発達であってもその中間であっても変わらない。自分を嫌いにならずに済むため、知ることは誰にとっても救いになり得ると思う。

世間的には発達障害という概念が随分浸透したと思う。ただ、自らが当事者でなくとも、一部の人たちには、社会にはこんな人たちもいるということを知ってもらいたい。そうすれば無知ゆえに生じる軋轢は回避できる。大学時代のある知人を思い出すと、そう思わずにはいられない。

 

2024.2/18夜描き始め

至2/19 退勤電車の中