旅立ちと言ったら大袈裟なことこの上ない。たかが、生活の拠点が実家から車で90分の距離に移るだけだ。帰ろうと思えばいつでも帰れる距離だし、生活感もそんなに変わらないだろう。実家を出ると決めてからだいぶ時間は経ったが、物件探しから今日に至るまでが思いのほか短く、一つの節目という実感が今日まで全くなかった。事実を単なる情報として受け取ることと、実感を伴って本当の意味で理解することには時間的に開きがある言うのは、これまで生きていて何度も経験があった。今回に関しても全く同じで、祖母宅に一応挨拶に寄った帰りに、込み上げてくる、形容できないものがあった。嬉しいのか、寂しいのか、何なのかよく分からない。朝から今日の感情は、何となく懐かしい感じがする。小学校の卒業式とかもこんな気分だったかもな。前進することに期待しつつ不安もあり、それと同時に、昔の感情が当時と同じように蘇るような感覚。言葉を知ると言うことは、こうした内なるものを発露するためにも手段として最も優れていて、学び続ける価値はあるのだろう。
なんにせよ、人生における一つの節目という感覚を、今日を持って得ることができた。大人になるのに必要な通過儀礼を一つ潜れた気がする。ありがとう。これからも続く長い道のりを、自分なりに歩いていこう。